結構難しいと言われる英検準一級の一次試験ですが、4度目のチャレンジでやっと合格したら、次に待っているのは、二次試験です。
合格がわかってから二次の面接までは3週間ほどしかありません。
初めて受けた時には、面接の流れを把握して、2分以内でナレーションをする感覚を覚えるだけで精一杯でした。
面接は8割の人が合格すると言われています。
にもかかわらず、私はその数字に惑わされ、結果1回目は不合格、2回目でなんとか合格することが出来ました。
まずは、二次試験はどんな流れで行われるのか、そして2回目を受けるまでにとった対策と、当日注意したことなど、全てご紹介していきます。
目次
英検準一級の二次試験とは
二次試験の面接を受ける前は、まったく未知の世界なので、とりあえず問題集を買えば、どんな流れで行われるのかは理解できます。
しかし、会場の雰囲気や面接官の様子までは、実際に受けてみないことには、わかりません。
一応、決まっている流れは以下の通りです。
・控室で面接カードに記入
・係員から面接室の前の廊下に案内される
(廊下の受付で面接カードを提出する)
・順番が来たら部屋に入る
・氏名と受験級の確認、簡単な質問
・問題カードを見て、1分間でナレーションを考える
・ナレーションを2分間行う
・質問1は、問題カードを見て、それに関する質問に答える
・問題カードを裏返す
・問題カードのトピックに関する幅広い内容の質問が3つ出されるので、その都度回答する
・問題カードを返して部屋を出る
ざっとこんな感じです。
では、次からは私が1回目の失敗から2回目の受験までにとった対策をご紹介しましょう。
英検準一級の二次試験対策で効果のあった方法
2回受けて気づいたのですが、面接で取り上げられる問題の分野が、
「受験者の年齢を見て、面接官がどの問題カードを使うか選んでいるんじゃない?」
と思われることです。
つまり、10代の学生の受験者には、学校やレジャーに関するトピック、私のような社会人には、環境問題やビジネスに関するトピック、というふうに出されるような気がするのです。
これはあくまでも想像ですが、もし小学生の受験者だったとすると、ビジネスに関する問題が出される可能性は極めて低い、と、私は勝手に考えています。
難しい問題を重点的に
それならそれで、こちらは、そういったビジネスや環境問題に関するちょっと難しめのトピックについて重点的に対策をとればいいのです。
難しいからと言っても、問題集の文章のパターンを覚えてしまえば、単語も使いまわしできますし、やっただけの効果は絶対あります。
そういう訓練をするのに、私が使って実によかった問題集は、これです。
この本の1番の良いところは、特定の分野ごとに、質問と答えだけが後半にまとめられていることです。
例えば、環境問題だったら、その分野に特化した質問と、模範的な回答がセットになっていくつも載っているのです。
正直、ここだけでも覚えてしまえば、面接カードを渡された瞬間、この分野の質問はきっとこうくるだろうな、というのが、ぼんやりとでもイメージすることができるはずです。
面接官の質問が聞き取れるように練習する
実は、1回目の面接の失敗点の一つとして、面接官の質問で、聞き取れないものがひとつあった、ということです。
何度も聞き返すのも減点対象になりそうだし、2回くらい聞いて、適当に答えてしまったのです。
この反省から、先ほどの問題集のCDに入っている質問を何度も繰り返し聞きました。
ある程度パターンも決まっているので、慣れる意味では効果がありました。
質問に対する答えを最初に言うようにする
実は、日本人によくあるのが、何かを聞かれて、答えを言う前にごちゃごちゃと理由を述べて、最後に自分の考えや答えを言う人が多いことです。
面接の場合、答えを最後に持っていくと、話している途中でだんだん論点がずれてしまい、結局何を言いたいのかが不明瞭になってしまいがちです。
これは、私自身、面接の特訓に付き合ってもらったネイティブの友人に何度も指摘された点でもあります。
面接官からの質問に対し、
最初に結論や自分の意見(YesかNo)を言う→それを裏付ける理由を述べる
という流れで答えるのがベストです。
裏付ける理由を言っている途中でも、最初にしゃべった答えとだんだんずれていくことがあるので、最後まで注意が必要です。
話す内容についての単語を2〜3個考えておく
ここで、先ほどのネイティブの友人からアドバイスをもらい、実行してみたある方法がかなり役に立ったので、ご紹介します。
普通、質問されたら、とにかく早く話し始めなきゃ、と思って、なんでもいいから思いついたことを文章で話し始めようとしてしまいがちです。
それをしないで、
「話し始める前に、自分が言おうと思っていることを、2〜3個の単語でいいので、最初に頭の中に思い浮かべる」
ということをやってみてください。
質問に対して、見解と、それを裏付ける理由を述べる際、いきなり文章ではなく、言いたいことを簡単に表す単語だけを、ポンポンと、最初に頭の中に思い浮かべるようにするのです。
それをしておくことで、自分がこれとこれについて話すつもりなんだ、ということが自分の中ではっきりとしますので、論点がずれにくくなります。
当日もこれで、結構スムーズに説明することが出来ましたので、効果は抜群です!
自分の英語を録音して聞く
自分の話している英語を聞いたことがある人って、ほとんどいないのではないでしょうか?
私もその1人でした。
試しに、iPhoneのボイスメモを使ってやってみたところ、
自分があまりにも下手くそな英語を喋っていることに愕然としました。
ショックでしたが、落ち込んでいるヒマはありません。
発音がひどい、話が途中で何度も途切れる、モゴモゴ言っていて聞きずらい、など、たくさんの問題が見つかりました。
一つ一つ修正して、少しでも流暢な英語が話せるように、改善するよう努めました。
二次試験当日の注意点
試験当日に注意するべき点について、いくつか気づいたことがあります。
勉強とは違って、ここまで気にする人はあまりいないかもしれませんが、結構重要な点だと思ったので、書いておきます。
服装
服装の決まりは特にありません。
スーツを着る必要もありませんので、面接官に不快感を与えないような普通の服装で問題ないです。
学生なら制服を着ている人もいました。
持ち物
意外と見落としがちなのが、筆記用具です。(受験票にも書いてあります)
控室では、事前に、面接カードに記入するよう指示されるので、鉛筆と消しゴムは持っていきましょう。
私の近くに座っていた人が筆記用具を忘れてきたので、係の人を介して、他の人から筆記用具を借りていましたが、そのようなことがないように気を付けるといいでしょう。
会場には早めに到着しよう
どんな試験でもそうですが、早めに着いていた方が、心に余裕が持てます。
実は、受験票に書いてある集合時間より早く着けば、それだけ早く面接が受けられるようになっているのです。
つまり、受験番号順とか関係ないんですね(^^;)
面接時の注意点
面接はやっぱり緊張します。
私は、1回目よりも2回目の方が、より緊張しました。(特に廊下で待っている時)
緊張していても、ポイントさえ押さえておけば、十分合格ラインに達しますので、自信を持ちましょう。
面接に際して、重要なポイントは以下の通りです。
・アティチュードが意外に大事
採点の中に、アティチュードがあります。
これは、面接を通して積極的にコミュニケーションを取ろうとする意志についての評価です。
最初に受けた時は、適当に笑顔で、はっきりと話せばいいだろうと思って、自分としてはそれほど気を付けてはいなかったのですが、これが意外に大事なんですよね。
1回目の経験から、2回目の面接の当日に気を付けたことは、次のようなことです。
まず、普通の2次試験対策の問題集には書いてないのですが、入室前に、ノックをしてから”May I come in?”と聞いた方がいいです。
これも、自分より前の受験者の方がそうしていたので、即マネをしました。
返事が聞こえないこともあるので、適当に間をおいてから入ればOKです。
その後、”Hello”や”Good morning”とはっきり大きな声で言いましょう。
それと、大事なことは笑顔を忘れないことです。
面接官も人間ですから、印象って大事ですものね(^^)/
次に、これは、自分で気を付けたことなのですが、受け答えの途中で、止まったり言いなおしたりする際には、”Sorry”ではなく、”I’m sorry”と言ってから言いなおすことをしました。
たったその程度のことが、どれくらい影響があるのか分かりませんが、こちらの意識の持ち方が伝わりやすいのではないかと思います。
あくまでも、カジュアルな感じの受け答えではなく、正しい文章を言おうとしているかどうか、ということも大切なポイントだと思います。
退室の際にも、面接官から”Have a nice day”などと言われるので、”You ,too”などと、返事をしてから退室しましょう。
ここは、面接官が日本人だから、というのも関係してくると思いますので、細かいところまで気を付けて、最後まで気を抜かないことです。
合格通知
結果については、インターネットで見ることが出来ます。
私は、2回目に受けた時に、結果がわかる日を勘違いしていて、先に合格通知を郵便で受け取りました。
合格していれば、定形外ですが、不合格ですと、普通郵便なので、ポストに入れられておしまいです。
それにしても、
40代半ばになって、試験の合格通知を受け取ることが出来るというのって、やっぱり嬉しいものです。
点数も「GP1 +3」だったので、そこそこ良かったと思います。
まとめ
1回目に不合格になったのはショックでしたが、2回目を受けるまで、もう一度勉強しなおしたことは、社会的な分野の英語について覚えるいい機会となったと思います。
日常会話だと文法を意識しなくても、ある程度は通じますが、論理的な文章を言えることも、英語を学ぶ上ではとても重要なことです。
そのおかげで、CNNを見ていても、政治や経済の話題にも以前よりはずっとついていけるようになりました。
英検を受験した経験を今後どういかしていくかは、模索中ですが、きっと役に立たせたいと思っています。